新生アントラーズでキラリ輝く。
荒木遼太郎は「ザーゴサッカーの申し子」 (3ページ目)
開幕前に行なわれた水戸ホーリーホックとのプレシーズンマッチでも、荒木は1−0で勝利した試合に、得点という目に見える形で華を添えた。
鹿島は新指揮官のもと、リアクションになりがちだった昨シーズンまでのサッカーから、ボールを支配するサッカーへと大きく転換を図っている。
経験や経歴に関係なく、フラットな目で選手を見るブラジル人が指揮官に就任したことも、荒木にとっては追い風になっているのだろう。2月16日に行なわれたルヴァンカップの名古屋グランパス戦でもメンバー入りした荒木は、1枚目の交代カードとして指揮官から指名された。
続く2月23日のJ1開幕戦。アウェーの地でサンフレッチェ広島と戦った後半15分、0−2で追いかける状況で荒木はピッチへと送り出された。それは鹿島にとって内田篤人以来、14年ぶりとなる高卒ルーキーのJ1開幕戦出場となった。
高卒ルーキーながら、勝っている状況でもなければ、残り数分の出場機会でもない。劣勢で投入されたことこそが、いかに指揮官が戦力として重要視し、期待を寄せているかが伝わってくる。
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