関根貴大は生まれ変わった浦和の象徴。末っ子気質の青年が新リーダーへ (3ページ目)
昨夏、ヨーロッパから2年ぶりに復帰した関根は、初戦でアシストをマークすると、3試合目にはゴールを決めた。その存在感には興梠も「あいつがいると、こんなにも変わるのか」と驚嘆するほどだった。
だが、チームの不調に比例するように、関根も守備に追われる時間が長くなり、次第に躍動感を失っていく。
こうして迎えたアジアチャンピオンズリーグ決勝のアル・ヒラル戦で、関根はひとつの現実を突きつけられた。マッチアップしたアンドレ・カリージョに力の差をまざまざと見せつけられ、第2戦ではカリージョにふっ飛ばされて失点の要因を作った。
「ワイドでのプレーに限界を感じましたね」
シーズン終了後、関根は清々しいくらい、あっさりと負けを認めた。
攻守においてサイドを上下動し、自陣では最終ラインに吸収される。体力の消耗が激しいため、攻撃面でなかなか貢献できず、守備力においても難しさを感じていた。
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