横浜FM、問題なのは失点数。だが「らしさ」を見せた後半は上々だ (2ページ目)
右サイドバックの位置から自在にポジションを移し、積極的に攻撃の組み立てに加わったDF松原健は、「去年とはちょっと違った」と言い、こう語る。
「変に(前からプレスにくる)相手のプレッシャーを感じすぎた。ボランチやサイドバックが流動的になると、ボールが回りやすくなるが、前半はそれがうまくいかなかった。テンポが上がらず、1本のパスをきれいに通そうとしすぎた」
その他にも、ボランチのMF扇原貴宏が、「いつもならしないようなミスがあった。ポジションニングの遅さや距離感の悪さ。そういうのがあると(テンポよくボールが)回らない」と言えば、センターバックのDF畠中槙之輔は、「チームとしておとなしすぎた。いつもなら前に(パスを)出すところを横に出したりしていた」。昨季終盤のような、いいイメージでプレーできていなかった様子を口にする選手は多かった。
徹底してボールを保持するサッカーで、昨季J1を制した横浜FMに対し、この試合の神戸のように、対戦相手が高い位置からプレスを仕掛けてくることは、当然今後の戦いのなかでも予想される。それを考えれば、横浜FMが喫した3失点は、連覇への不安を露呈したようにも見える。
とはいえ、だ。試合は90分間トータルで競われるものである。
後半の横浜FMは、パスをつないで神戸のプレスを際どくかわし、敵陣にボールを運ぶシーンを増やした。後半のシュート数は神戸の3本に対し、横浜FMは11本。試合終盤には、再三の決定機を作り出した。
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