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10年前、ランゲラックの隣には香川真司、
ベンチにクロップ監督がいた (4ページ目)

  • 井川洋一●構成・文 text by Igawa Yoichi
  • 高橋 学●撮影 photo by Takahashi Manabu

 オーストラリアでも、日本でも、ポステコグルー監督のラディカルで革命的な手法を批判する向きはあった。けれど、指揮官を間近で見てきたランゲラックによると、監督はそんな状況さえ楽しんでいたような節があったそうだ──それはポステコグルー監督自身が認めるところでもある。

ポステコグルー監督やクロップ監督について話したランゲラックポステコグルー監督やクロップ監督について話したランゲラック「批判されることで、より気持ちを強くするタイプの人だと思うよ。あのスタイルのフットボールを完成させるのは、本当に難しいことだと思うし、それに対する批判は普通に起こりうることだよね。でも彼は信念を貫き通して、内容と結果を両立させてきた。時間と労力を要するスタイルだけに、揺るぎない信念や哲学が必要だとも言えるのではないかな」

 ランゲラックは日本一の監督だけでなく、世界一の指揮官にも指導されたことがある──先のクラブワールドカップを制したリバプールのユルゲン・クロップ監督だ。ドルトムント時代に薫陶を受けた現在52歳のドイツ人監督について、彼はこう話す。

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