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10年前、ランゲラックの隣には香川真司、
ベンチにクロップ監督がいた (3ページ目)

  • 井川洋一●構成・文 text by Igawa Yoichi
  • 高橋 学●撮影 photo by Takahashi Manabu

「なにしろ、彼はこれまでのキャリアで、率いてきたすべてのチームで好印象を残してきたのだから。そして時間さえ与えられれば、必ず結果を残し、タイトルをもたらしてきた。だから、日本でも同じように時間さえもらえれば、彼は成功すると思っていたよ。

 横浜FMの成功も、僕からすれば、驚きではない。すごく攻撃的で流動性のあるエキサイティングなチームだよね。そんなチームを見事に築き上げた監督を、同じオーストラリア人として、本当に誇りに思うよ。彼もまた、とても厳しく、選手に多くを求める指導者だ。ただそのなかで、選手の特長を的確に見出し、能力を十全に引き出すことができる」

 長く指導を受けたランゲラックはポステコグルー監督の特性を、次のように明かす。

「まずはもちろん、あの攻撃的なチームをつくり上げることができる戦術的手腕だ。スピーチもうまくて、選手のモチベーションをうまく高めてくれる。日本では言葉の壁があるので、どうかなと思っていたけど、現状を見るかぎり、問題はなかったようだね。あの特別なスタイルで勝てるようになっているのだから、間違いなく彼のメッセージや信念がチーム全体に浸透しているはずだ」

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