浦和レッズ・杉本健勇が爆発の予感。システム変更と心身変化で復活する
沖縄でキャンプを行なっている浦和レッズ。大槻毅監督のもと、3-4-3から4-4-2へのシステム変更に着手しており、レギュラー争いは横一線のスタートとなっている。
選手の目の色が変わり、連日活気のあるトレーニングが続いている。そのなかで、固い決意を胸に、いい動きを見せていたのが、杉本健勇だ。
杉本にとって、2019年シーズンは"ワーストシーズン"と言える一年だった。リーグ戦出場21試合ながら、スタメン出場は6試合だけ。得点数もわずか2ゴールに終わった。2017年シーズンに22得点を挙げるなど、セレッソ大阪のエースストライカーとして活躍していた頃の輝きは、すっかり色褪せてしまった。
移籍1年目の昨季は振るわなかった杉本健勇 昨季、リーグ戦14位に甘んじた浦和だが、その要因のひとつに、リーグワースト4位の34得点にとどまった攻撃が挙げられた。「杉本がもっと活躍してくれれば......」と思ったファンも多かったに違いない。
移籍1年目。チームになかなか慣れず、うまくいかないことも多かっただろうが、杉本自身、忸怩たる思いを抱えていた。
「昨季は正直、『(自分は)何してんのやろうな』って感じだった。うまくいかない自分を、なかなか受け入れられなかったし、悔しいし......。期待してくれた方々には、本当に申し訳ないという気持ちしかなかった」
浦和は、攻撃において、興梠慎三を軸とした独自のスタイルを持っている。これまでも、移籍加入したFW選手の多くが適合できずに苦しみ、期待されたほどの活躍ができなかった。それほど、同スタイルにフィットするのは簡単なことではない。
杉本は、やや周囲に気を遣いすぎているように見えたし、万能タイプゆえ、ゴールだけに集中できないところもあった。
「途中出場が多いなか、自分の役割と監督が求めているプレー、自分が得意なプレー、やりたいプレーというのを、うまく整理できなかった。自分がこういうふうにやったら『(攻撃の)リズムを作れるのにな』っていうのがあるんですけど、それを試合でなかなか出せなかった。結果を求められているんで、グッと歯を食いしばって(自らの要求を押さえて)やっていたけど、う~ん......なんか(昨季は)周囲に合わせてしまっていたかなぁって思います」
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