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4トップにもなる超攻撃的戦術。
Jリーガー多数輩出の名門大が2冠 (3ページ目)

  • 小室 功●取材・文 text by Komuro Isao
  • photo by Komuro Isao

 関東大学リーグのプログラムには、右サイドの中村(帆)は「驚異の対人能力で相手の攻撃を完全シャットアウト」、左サイドの森下は「ゲームの流れを引き寄せるバイタリティー」と、それぞれの持ち味が紹介されている。

アグレッシブなスタイルで快進撃を続けている明治大学アグレッシブなスタイルで快進撃を続けている明治大学「後期に入ると、どのチームも"打倒・明治"というか、うちの試合で何かきっかけをつかみたいといった高いモチベーションで臨んできていました。中村(帆)にしても森下にしてもかなり研究されていますが、2人ともプロに進んでいく選手ですから、大学リーグでは"違い"を見せないといけないでしょう。どんなに警戒されてもそれを上回っていくだけの力を身につけてほしいと思いますね」(栗田監督)

 1対1での仕掛けやスペースへの進入など、攻撃的なアクションが持ち味の森下は相手が講じる"明治対策"に、いかに対抗したのか。

「ポイントは2つあると思います。まずは、ここまで取り組んできた明治大のサッカーをさらにブラッシュアップしていくこと。高い位置から連動しながらボールを奪って攻めきる形だったり、守備に入ったときの体の向きやポジショニングなど、細かい部分でまだまだ質を高めていけると思いますからね。そして、もうひとつは、別のオプションを持つこと。自分たちのほうからどんどん変化や工夫を加えて、相手に的を絞らせないようにしたい」(森下)

 中村(帆)や森下のほかにも来年からプロのキャリアをスタートさせる選手たちがいる。ボランチコンビの安部柊斗がFC東京、瀬古樹が横浜FC、トップ下の中村健人が鹿児島ユナイテッドFCに内定。また、ボランチの安部は特別指定選手としてすでにJリーグデビューを飾っている。

 斬新かつアグレッシブなスタイルで快進撃を続けてきたなかで、要所、要所に"違い"を生み出せる質の高い戦力がそろっているのも強みだ。FWの佐藤亮(キャプテン)はチーム一の得点源だ。第19節終了時点で、15ゴールを挙げ、1部リーグの得点王争いのトップを走っている。

 ハイラインで、あまり沈まない――。

 チームコンセプトを端的に表わす栗田監督の言葉をピッチ上で実践し続けた明治大が、次なるターゲットに掲げたのが、2017年にリーグ優勝した筑波大の"勝ち点54超え"だ。現在、勝ち点52で、残り3試合。十分に射程圏内だろう。いや、今季の明治大をもってすれば、勝ち点61でのフィニッシュも不可能ではないかもしれない。もちろん、他校の激しい抵抗にあうだろうが。

 ちなみに、次節11月10日に筑波大(リーグ4位)との"直接対決"が控えている。

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