2019.11.04

遠藤保仁「今の順位がおかしい」。
ガンバの実力者たちの調子が上向きだ

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by Getty Images

 一分の隙もない完勝劇。ガンバ大阪が3−0で湘南ベルマーレを撃破した。

 第29節を終えて勝ち点35で11位。プレーオフに回る16位の湘南とは4ポイント差で、この直接対決に敗れれば1ポイント差に詰められる危険性もあった。だが、残留争いの重圧にさらされることもなく、G大阪は力の差を見せつけた。

遠藤保仁は39歳になってもピッチで存在感を示した この結果、湘南との勝ち点差は7に拡大。数字上ではまだ降格の可能性は残されているものの、残り試合数を考えれば、残留争いから大きく抜け出したと言えるだろう。

 今季のG大阪の基本布陣は、3バックの前にアンカーを配置した3−1−4−2。配球を担うアンカー役は矢島慎也が務めることが多かったが、この試合では遠藤保仁が起用された。

 10番を背負う倉田秋が負傷離脱したことも要因だが、3試合ぶりに遠藤をスタメン起用した理由を、宮本恒靖監督は次のように説明する。

「ボールを動かしたり、相手の背後を突ける視野の広さがある。アイデアがあり、遠くを見ることができる彼の能力が必要だと考えた」

 今季はスタメンから外れることも増えている39歳の司令塔だが、やはりその能力は格別なものがある。

 最終ラインからボールを引き出し、シンプルなパス出しでリズムを刻んでいく。高い位置でボールを奪いたい狙いがあった湘南だったが、遠藤の巧みなさばきによって奪いどころが定まらない。時にサイド、時には鋭いクサビを打ち込んで、G大阪の攻撃を多彩なものとした。

 ゲームメイクのみならず、前半終了間際には宇佐美貴史のゴールをお膳立てしている。それまでは低い位置でボールを動かしていた遠藤だったが、この場面ではエリア近くまで顔を出し、背後から駆け上がってきた宇佐美に優しいパスを通した。

「基本ポジションでは僕は後ろですけど、あの場面では(インサイドハーフの)矢島が下がっていたので、上がっても問題ない状況だった」

 前半終了間際の隙が生まれやすい時間帯。それを逃さずゴール前に迫った遠藤の状況判断が光ったアシストだった。