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内田篤人の薫陶を受ける安西幸輝。
「いつか背番号2をつけたい」 (2ページ目)

  • 寺野典子●文 text by Terano Noriko
  • 渡部 伸●写真 photo by watanabe shin

 相馬直樹、名良橋晃を筆頭に数多くのサイドバックを日本代表へ送り込んできた鹿島アントラーズ。そこに新たな名前が加わった。安西幸輝だ。今季、開幕当初は右サイドバックで出場し、その後は左サイドバックへとポジションを変えた。3月の代表選出を機に自身の武器であるアグレッシブさと、攻撃力を発揮している。リーグ戦では第9節終了後、すでに2得点。アシストも多い。加入2年目ながら、すでに中心選手としての自覚と責任感が漂うプレーには頼もしさすら感じる。

鹿島でのポジション争いを楽しみにしていたという安西幸輝鹿島でのポジション争いを楽しみにしていたという安西幸輝

――ドイツから帰国した内田篤人選手と同時に加入となりましたが、ポジション争いという面では厳しいと感じませんでしたか?

「まったくなかったです。逆にすごくうれしかったですね。契約交渉の席で『内田選手は帰ってくるんですか?』と質問したんです。そのときに『戻ってもらえたらと考えている』という話だったので、『是非獲得してください』とお願いしました。篤人くんだけじゃなくて、(山本)脩斗くんも(西)大伍くんもいました。そこでポジションを獲れれば代表に近づけると思っていたから。全然OKでした。ポジション争いは選手である限り、いつでも、どこでもあります。強いライバルを倒さないと代表は無理だと思っていたので、アントラーズなら、申し分ないじゃないですか。J1でプレーしたいというのも、代表という明確な目標があったから。その目標を達成するには、アントラーズほど適したクラブはない。アントラーズのサイドバックってほとんどみんな代表だから」

――同時にアントラーズはサイドバックを活かしたスタイルで戦い続けているクラブですしね。

「だからこそ、僕に合っている。この決断は本当によかったと思っています」

――日本代表のサイドバックと言えば、2008年くらいからずっと、内田篤人、長友佑都、酒井宏樹、酒井高徳と海外組が君臨しています。若いサイドバックの選手にとっては、その現実は大きいんじゃないですか?

「そうですね。あの4人は安定しているし、篤人くんと長友さんは別格です。だから僕はもっと頑張らなくちゃいけない。まずは鹿島で結果を出して、国内での評価を得なくちゃいけないけれど、それだけではあの4人を乗り越えることにはならない。海外へ行かないとダメなんだという気持ちもあります」

――そして、3月に代表入り。

「鹿島へ移籍したときは、2年目の夏くらいに代表へ呼ばれることをイメージしていました。それが3カ月早まったことにはなりますが、篤人くんにも言われましたけど、1度呼ばれただけじゃ意味がないし、呼ばれ続けられるようにならなくちゃいけないと思っています」

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