今季のヴィッセル神戸は何が違うのか。生え抜きの21歳が明かす激変 (2ページ目)

  • 高村美砂●取材・構成 text&photo by Takamura Misa

 ただ一方で、サッカー選手として、いい練習ができるとか、いい環境があるというだけでは成長できないとも思っています。公式戦に出て、真剣勝負の場で相手と向き合わなければ、感じられないこともたくさんあるからです。だからこそ、今年も競争は激しいですが、"試合に出る"ということをしっかり意識して戦っていきたい。

 新たに加入した(西)大伍さん(鹿島アントラーズ→)や(初瀬)亮(ガンバ大阪→)は、僕とは違って組み立てがうまいし、見ていてもすごく勉強になるなと思うことがたくさんあります。でも、そういった自分にない部分を学びつつ、自らの持ち味をどんどんアピールしていかないと、監督が「使いたい」と思う選手にはなれないはずなので、失敗を恐れずに、どんどんチャレンジしていけるシーズンにしたい。そのためにも、成長は一気に望めるものではないものだけに、自分の体としっかり向き合いながら、日々の練習から一つひとつ、コツコツと積み上げていくことを意識してやっていこうと思います。

自分を見失うことなく、
自らのペースで進んでいきたい

 昨年はU-21日本代表としても、いろんな国際大会を経験した1年になりました。一方で、昨年11月のドバイカップU-23でのUAE遠征しかり、大事なときにケガで離脱せざるを得なくなったり、チームでも調子が上がってきたときにケガをして巡ってきそうなチャンスをフイにしてしまったり、という反省が残った1年でもありました。

 そのなかで、今年はいよいよ2020年東京五輪を来年に控えて、勝負の年になるという自覚はあります......というか、毎年が勝負の年だと思っていますが(笑)、五輪を意識すればこそ、今年はより多くの試合に出て存在感を示さなければいけないという思いは強いです。実際、所属クラブで試合に出ていなければ、代表を語る資格はないし、それがあって初めて、周りの選手にも納得してもらえるはずですしね。

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