2019.02.18

セレッソにロティーナ戦術がじわり浸透。
発展途上もこれだけ変わった

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by MATSUO/AFLO SPORTS

 今シーズン、J1セレッソ大阪の監督に就任したミゲル・アンヘル・ロティーナが着手したチーム作りは、まだまだ途上にある。2月17日、開幕を1週間後に控えたJ2レノファ山口戦も、敵地で1-0と敗れた。ノッキングする箇所は少なくなかった。

 しかし、スペイン人指揮官ロティーナには道筋が見えている。J2東京ヴェルディからJ1のチームを率いるようになって、必要な人材が手に入るようになった。

今季からセレッソ大阪の指揮を執るミゲル・アンヘル・ロティーナ「サイドを崩したい」

 スペイン人監督はヴェルディを率いていたときから、その理想を洩らしていた。ロティーナ自身がバスクのクラブ出身で、クロスを叩き込むタイプのセンターフォワードだったこともある。指導者としても、体に染み付いている戦い方なのだ。

 しかし、ヴェルディでは相応の戦力に恵まれなかった。Jリーグにはサイドバックも、サイドアタッカーも乏しく、空中戦に強いセンターフォワードも屈強なバスク人から見たら物足りない。システムよりも選手ありき。ヴェルディ時代は3-4-2-1とも、5-4-1とも言える「守備を安定させて攻撃を旋回させる」という戦術を選び、サイドバックも、サイドアタッカーも使わなかった。

 セレッソでの戦い方は、システムから変化している。山口戦では、4-3-3、4-4-2、4-2-3-1と変えながら、いずれも4バックを採用。サイドは常に大きく開き、高い位置をとった。ボールを運ぶルートを作り、その精度を高める。選手のポジショニングが流動的に最適解を求められる、より難しい戦い方だ。

 いくつかのポジションで戦術を運用できない選手がいるのは現状で、完成形には程遠いだろう。