鹿島一筋12年の遠藤康。「小笠原満男の跡を継ぐイメージはないです」 (4ページ目)
――納得するまで話し合うの?
「いや、そんなに時間はないので(笑)。でも、やっぱり勝ちたいという気持ちはみんな一緒だから。バラバラになることもないですよ。チームがひとつになるには、ああだこうだいろいろ言う人、みんなを同じ方向へ向かせる人、さまざまなタイプの人間がいないとダメだとも思うんです。自分のプレーに専念する人もいれば、目立たないけれど、チームのために徹してプレーする選手もいる。
僕はそういう選手のほうが評価できると思うし、しかもそれを続けられるというのは本当にすごいことなんだけれど、鹿島にはそういう選手が多いと思います。スタメンにもいるし、ベンチにもいるし、試合に出ていない人にもそういう選手はいる。チームが勝つために自分が何をするのか、そういう気づかいを持った選手が多いのかなぁと」
――ここ数シーズンは、ゲームキャプテンを務める試合も増えました。
「年功序列でしょう(笑)。鹿島在籍年数が長いから。でも、考えてみたら上の人たちを見ていると移籍したいなんて思えない。(小笠原)満男さんやソガ(曽ヶ端準)さんの下でやるのが、すごく楽しいし、自分のためにもなる。人間的にもあの人たちみたいになりたいと思っている。そういう先輩がいることも鹿島でプレーする魅力なんですよね」
――曽ヶ端選手の魅力とは?
「ぶれないことですね(即答)。頑固。誰よりも頑固だと思いますよ。満男さんよりも(笑)。ソガさんのすごいところは、試合に出ている出ていないに関係なく、やること、練習に対するモチベーションが変わらないこと。俺には無理ですよ。サッカー選手である以上、気持ちが落ちることだってあるはず。それを他の人に感じさせないことは大事だと思っています。ソガさんや満男さんはそういう人なんです。家では愚痴を言ったりしているのかもしれないけど(笑)。自分の立場ややるべきことを理解しているから、落ちた姿を一切僕らに見せることがない」
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