永井秀樹、ユース監督2年目。
あの前橋育英を撃破した理想のサッカー (6ページ目)
大地を耕して種を撒き、水を与えて芽が出るのを辛抱強く待ち続ける。芽が出たら、今度は適度に肥料を与え、害虫や天候の変化から守り、時にはあえて厳しい環境に置いて逞(たくま)しさを身につけさせるなど、手間隙をかけて向き合わなければならない。
「去年は一言も言わなかったけど、今年は選手たちに『日本サッカーの未来のために、君たちのサッカーを強烈にアピールしろ。勝利することで、我々が考える日本サッカーの未来を発信しよう』と少しずつ伝えるようになった」
今シーズンはどんな芽が出るのか。「プリンスリーグ優勝」という目標は果たせるのか。理想を追求しつつ結果を残すという難題に、永井は今シーズンも現役時代と変わらない「折れない心」で挑み続ける。
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