高校サッカー選手権「2強」の青森山田、東福岡を倒せるのはどこか? (3ページ目)

  • 粂田孝明(ストライカーDX編集部)●文 text by Kumeta Takaaki(STRIKER DX)
  • 松岡健三郎●撮影 photo by Matsuoka Kenzaburo

 青森山田と東福岡の「2強」に続くのは、前回準優勝の前橋育英(群馬県)と長崎総科大附(長崎県)だ。

 前橋育英は、前回大会決勝で青森山田に0-5と大敗を喫した。その悔しさを「リベンジ・埼スタ」というスローガンに込めて、この1年間は厳しく、ハードなトレーニングをこなしてきた。

 何より、チーム最大の強みとなるのは、そんな前回大会の経験値。昨年の準優勝メンバーが数多く残っていて、とりわけ最終ラインの4人がそのまま残っているのは、かなりのアドバンテージと言える。

 さらに、チームを引っ張るMF田部井悠(たべい・ゆう/3年)とMF田部井涼(たべい・りょう/3年)、FW飯島陸(いいじま・りく/3年)も、前回大会で悔し涙を流したメンバー。経験の豊富さではズバ抜けていて、選手権での怖さも知っている分、拮抗した戦いになればなるほど、強さを発揮しそうだ。

 夏のインターハイでは、ベスト4入り。依然ハイレベルな実力を維持しており、選手権制覇への思いはどのチームよりも強い。青森山田へのリベンジを果たし、青森山田に続いて長年の悲願達成を遂げるべく、チームは一致団結している。

 長崎総科大附は、名将・小嶺忠敏監督の薫陶を受けた選手たちが頼もしく成長。ピッチ内を所狭しと走り回る猛烈なプレッシングは、一見の価値がある。

 加えて今回は、パワフルな突破が魅力のU-20日本代表FW安藤瑞季(あんどう・みずき/3年)を擁し、攻撃力も一段と強化されている。

 前回大会では1回戦突破、夏のインターハイでは8強入りと着実にステップアップしている長崎総科大附。「1戦必勝」を期すチームだが、目指す先はもちろん初優勝だ。

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