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福田正博が分析するW杯H組。
厳しいが、2勝1分か1勝2分は可能だ (4ページ目)

  • 津金壱郎●構成 text by Tsugane Ichiro
  • photo by Getty Images

 しかし、そんなコロンビアも初戦にピークを持ってくるとは考えにくい。もちろん、初戦がグループリーグ突破のために重要なのだが、1カ月に及ぶW杯を戦い抜くために、強豪国の多くはコンディションのピークを決勝トーナメントに合わせてくる。

 対して、グループリーグ突破が目標の日本は、「初戦で負けたら終わり」という覚悟で臨むべきで、ピークを初戦に設定して、コンディションの差をアドバンテージにしたいところだ。試合開始直後からプレッシャーをかけ、最初の20分間でコロンビアに「おかしい」と思わせられたらチャンスは生まれるだろう。

 たとえば、2002年日韓大会でW杯連覇を狙ったフランスは、コンディションが上がりきっていない初戦で、セネガルにまさかの敗退。そのまま、1勝どころか1ゴールも奪えずに大会を去った。それと同じように、日本が初戦のコロンビアから勝ち点「1」でも奪うことができれば、グループリーグ突破に一歩近づくはずだ。

 その準備のためには、来年3月に予定されている2回の強化試合がポイントになる。本戦出場を逃した国の中でベストな対戦国は、コロンビアを想定してチリ、セネガルを想定してカメルーンではないかと思う。特に、南米の強豪であるチリが、アルトゥーロ・ビダルやアレクシス・サンチェスを入れたベストメンバーで臨んでくれれば、この上ないテストマッチになる。

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