本人イライラ、仲間はビクビク。
神戸が迷走するポドルスキの使いみち (4ページ目)
だが、問題はそれだけではなかった。神戸の選手たちが、元・ドイツ代表FWを過剰に意識しているように見えるのだ。
特に気になったのは、ポドルスキからパスを受けた選手に、ボールコントロールのミスが多発したことである。何でもないパスをトラップミスしたり、ワンタッチで次につなごうとしてとんでもない方向へ蹴ってしまったりと、とにかくポドルスキのパスを受ける選手に次々とエラーが生じた。
ピッチに立つ選手も当然、ポドルスキがイライラしていることに気づいていただろう。ポドルスキからのパスを受けるときには、ミスをするわけにはいかない――。そんな重圧を、味方であるチームメイトが感じながらプレーしているかのようだった。
もちろん、ポドルスキ自身にも問題はある。
絶対的に運動量が少なく、動きにメリハリもない。ピッチに立つ様子からは覇気が感じられず、およそモチベーションが高いとも思えない。時間の経過とともに足が止まり、守備をサボるようになった結果、FC東京のDFにまで楽々と攻撃に参加され、苦しい展開を強いられる事態を招いている。もちろん、ゴールもアシストもなし。見せ場と言えるシーンが、81分のロングスプリントによる決定機ただひとつでは、あまりにも寂しい。
結局、神戸は交代策も奏功せず、後半は前半以上に何もできないままFC東京に圧倒され続け、0-1で敗れた。
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