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流経大柏、2度目の総体サッカーV。
勝利にこだわる名将に選手が共鳴 (2ページ目)

  • 松尾祐希●取材・文 text by Matsuo Yuki
  • 村井詩都●撮影 photo by Murai Shidu

 そもそも今年の流経大柏は、周囲からの期待が非常に高いチームだった。なにしろ、現在の主力を務める3年生は、1年時に関東・静岡の強豪校が集まる『Rookie League(A group)』を無敗で優勝した精鋭ぞろい。2年生にも多彩なタレントがそろっていて、最終ラインの軸となるセンターバックの関川郁万(せきがわ・いくま)はU-17日本代表に名を連ねる実力者。まさに攻守に隙のない陣容が整っていたからだ。

 実際、新チームを結成してからは、ほぼ負けなしだった。全国の強豪が集う今春(3月)の『サニックス杯』では、青森山田や東福岡などを撃破。シーズンが本格的に開幕する前の練習試合や、全国各地で行なわれるフェスティバルでは常に好結果を残してきた。

 新シーズンがスタートしてからも、高円宮杯U-18サッカーリーグ・プリンスリーグ関東()ではやや苦戦を強いられたものの、その強さは安定していた。今大会にも、同県の宿命のライバルとなる市立船橋を破って、千葉県の第1代表として駒を進めてきた。
※高校とクラブなど第2種登録チームのすべてが参戦し、ユース年代のトップを決めるリーグ戦。最高峰のリーグは『プレミアリーグ』と呼ばれ、EAST10チーム、WEST10チームで争われる。その下のクラスに、各地域(北海道、東北、関東、北信越、東海、関西、中国、四国、九州の9地域)ごとに行なわれている『プリンスリーグ』がある。

 そんな流経大柏の強さは、単にタレントぞろいだから、というわけではない。それだけのタレントが、日頃から鍛錬を重ね、チーム内の熾烈な競争に日々さらされているからだ。

 昨年は人工芝の張り替えのため、グラウンドが使えない時期があったが、その際にはひたすら走り込んだ。当時のことを振り返って、MF菊地泰智(きくち・たいち/3年)は顔をしかめる。

「800m×30本の走りを、3グループに分かれてやった。インターバルは4分くらいで、とにかくきつい。グラウンドを使えない間はずっとそれをやっていて、めちゃくちゃきつかった(笑)」

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