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鹿島スカウティング担当は「レアルなら
勝てなくはない」と分析していた (2ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki 佐野美樹●写真 photo by Sano Miki

「質が高いうえに、ボール回しを戦術的に行なうバルサの選手から、ボールを奪える気がしませんが、レアル・マドリードには、打ち合わなければ可能性はある。そう思いながら、分析をしていました」

「何試合、何十試合見ても、点を取っている選手は同じ。3トップのうちの2人、クリスティアーノ・ロナウドとベンゼマです。ここをどう抑えるか。というより、チームとしてどのように巧く対応するか。この2人が点を取るための形がどこにあるのかを掘り下げるのが分析の力です」

 決勝戦。鹿島は引かずに、可能な限り前から圧力をかけた。その点について石井監督は、こちらのインタビューの際に次のように胸を張った。

「強い相手にただ引くのではなくて、自分の方から奪いにいく姿が大勢の人に伝わったから、喜んでいただけたのかな、と。それでも打ちに出ていった。そこが嬉しかった。決勝だから強気にいけたこともあります。『相手を引き込むんじゃなくて、自分たちのスタイルを最後まで貫こうよ』と」

 鹿島が15分でレアル・マドリードに対応できたことと、石井監督の攻撃的な姿勢とは深い繋がりがある。

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