キングの祝福ムードに敗戦。
それでも松本山雅はJ1昇格候補なのだ (2ページ目)
「開幕戦という晴れの舞台で自分たちの持っている力を出せたかと言えば、残念ながら出せていなかった」
試合の入り方という点では、松本は決して悪くなかった。
MF工藤浩平やMFセルジーニョが、相手DFラインとMFとの間でうまくボールを受け、サイドを駆け上がってきたDF田中隼磨やDF橋内優也へパスを出す。ボールは前へ前へと進めながら、中で相手を食いつかせて外へ展開するという、そんな攻撃の形が作れていた。
だが、16分、守備の人数がそろっていながら、ミドルシュート一発で先制点を許すと、試合は横浜FCペースへと変わってしまった。
その後は、シンプルに前線へボールを送り、FWイバの巨体を生かしたボールキープからチャンスを作る横浜FCに対し、松本はなかなか前線でボールが収まらず、敵陣に攻め入ることができなかった。
指揮官はせっかくサイドから攻めながら、単調でゴールにつながらないクロスを「意図のない攻撃」と表現し、「相手(の守備陣形)がそろったなかで、どう崩すかをやってきたわりに、それが出せなかった」と悔しがる。
松本には同情すべき点もあった。この日の主審のジャッジがあまりにチグハグで、松本の選手にしてみれば集中力を削がれる試合になったのは間違いない。
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