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キングの祝福ムードに敗戦。
それでも松本山雅はJ1昇格候補なのだ

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 梁川 剛●撮影 photo by Yanagawa Go

 この日、ニッパツ三ツ沢球技場を訪れたメディアの(松本の地元メディアを除けば)99%は、50歳Jリーガーのバースデーゲームが取材目的だったに違いない。

 横浜FCと松本山雅FCが対戦した、J2開幕戦が行なわれたのは2月26日。奇しくもFW三浦知良の誕生日と重なっていたとあって、この試合はJリーグ25年目の幕開けという以上の注目を集めることになった。

 チケットは前売り段階で完売。1万3000人を超える観衆が集まったのだが、それ以上にメディアの数がスゴかった。試合後の取材エリアは文字どおり人であふれかえり、カズの取材だけは通常の段取りとは別に、ピッチ脇で特別に行なわれたほどだ。

 ちなみに試合は、1-0で横浜FCが勝利した。カズは得点こそなかったが、先発でピッチに立ち、65分までプレー。この日の三ツ沢は試合の結果や内容とはほぼ無関係に、異様な盛り上がりを見せていた。

 とはいえ、いわば当事者である横浜FCはともかく、対戦相手の松本にとっては、新シーズンの大事な初戦。カズに敬意を払いこそすれ、お祭りムードに浸る余裕はなかったに違いない。

開幕戦では苦杯を舐めた松本山雅開幕戦では苦杯を舐めた松本山雅 昨季、わずかの差で届かなかったJ1再昇格に挑むシーズンの開幕戦を落としたとあって、饒舌(じょうぜつ)な指揮官の言葉も自然と厳しいものになった。反町康治監督が語る。

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