名将・風間監督は就任したが...。
名古屋は1年でJ1復帰できるのか? (4ページ目)
長期的な視野に立ち、少々の痛みは覚悟のうえで指揮を託すのならいい。だが、内容はどうあれ、是が非でも1年でJ1に上がりたいというなら、果たして風間監督は適任なのか、疑問は残る。
さらに言うなら、風間監督は魅力的なサッカーを作り上げはしたが、結局はひとつのタイトルも取れなかった。魅力的なサッカーを作り上げる手腕は見事だったものの、手練手管でチームを操り、昇格に導くタイプの監督ではないのだ。
川崎時代の風間監督は、Jクラブで指揮を執るのが初めてだった。選手はどんなサッカーをやろうとしているのか分からず、雲をつかむようなところがあっただろう。それに比べれば、すでに川崎という見本がある分、目指すサッカーを具体的にイメージしやすく、名古屋の選手はとっつきやすいはず。川崎で一から作り上げたときほど、時間はかからないかもしれない。
あるいは、どうせ監督が変わり、一からチームを作り直すのだから、選手が大きく入れ替わったところで関係ない。むしろ、まっさらな状態で新指揮官と向き合える分、好都合。前向きに考えるなら、そういう言い方は可能かもしれない。
だがしかし......。
前途多難。それが名古屋に対する、率直な印象である。
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