名将・風間監督は就任したが...。名古屋は1年でJ1復帰できるのか?

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by Getty Images

 中村俊輔のジュビロ磐田移籍が決まるなど、例年になく、シーズンオフの動きが活発なJリーグ。2月の開幕に向け、各クラブが補強を進めている。そんな中で注目を集めるのが、昨季J1で16位に沈み、「まさかのJ2降格」となった名古屋グランパスである。

元旦の天皇杯決勝を最後に川崎を退任し、名古屋の監督に就任した風間監督元旦の天皇杯決勝を最後に川崎を退任し、名古屋の監督に就任した風間監督 Jリーグ開幕当初からJ1に所属している「オリジナル10」のひとつであり、J1優勝経験もある名古屋は、1年でのJ1復帰がかなうのか。それは今季J2の、いや、Jリーグ全体で見ても、大きな注目を集める話題となるだろう。

「鉄は熱いうちに打て」ではないが、本気でJ1に戻りたいなら、早めに手を打つに越したことはない。選手やスタッフはもちろん、サポーターや地元メディアなども含めて、降格の悔しさというエネルギーがあるうちが勝負だ。何年もJ2でモタつけば、次第に熱が冷めていくばかりでなく、現実的な問題として予算規模も縮小されかねない。

 しかし、過去の歴史を振り返ると、1年での昇格はそれほど簡単ではない。今季からJ1に復帰するセレッソ大阪にしても、J2で2シーズンを戦った。J2では圧倒的な戦力を有し、昇格候補筆頭と見られながら、それでも1年ではJ1に戻れなかった。昨季にしても自動昇格となる2位以内を逃しており、4位から昇格プレーオフを勝ち抜いての薄氷のJ1昇格である。

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