王者らしからぬ「迷走」ぶり。
アントラーズで何が起こっているのか (3ページ目)
しかも、チーム状態がよくないときに、ピッチ外でのトラブルも重なった。
セカンドステージ第9節の湘南ベルマーレ戦で、途中交代を命じられたFW金崎夢生が激高。石井監督に激しく詰め寄り、日本代表から外される事態にまで発展した。一方で、その石井監督は体調不良を理由に、横浜FM戦のベンチから外れ、試合後には辞意をもらしたという報道も出た。
こうしたゴタゴタがどこまで試合に影響したのかはわからないが、トラブルが起きること自体、鹿島の現状を象徴する。少なくとも好影響を与えることは決してないはずだ。
ファーストステージ王者は歓喜のシーズン前半戦から一転、思いもしなかった苦境に立たされている。
鹿島はファーストステージを優勝したことにより、すでにチャンピオンシップへの出場権を手にしている。そこで勝てば、年間王者になれるわけであり、セカンドステージをどんな成績で終わろうと、関係ないと言えば関係ない。
だが、現実的には、それほど簡単に気持ちを切り替えられるものではないだろう。
セカンドステージでの戦いぶりは、直後に行なわれるチャンピオンシップに間違いなくつながる。それを考えれば、チームの立て直しは急務だ。
このままでは、3連覇を果たした2009年以来となるJ1年間王者の座は遠のくばかりである。
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