レギュラーを突き上げろ。W杯アジア最終予選で期待するリオ五輪組

  • 津金一郎●構成 text by Tsugane Ichiro

【福田正博 フォーメーション進化論】

 いよいよ9月1日から1年間の長きにわたるワールドカップ(W杯)アジア最終予選が幕を開ける。 

 最終予選では12カ国が6カ国ずつの2グループに分かれてホーム&アウェー方式で戦い、それぞれのグループで成績上位2カ国が出場権を手にできる。

 グループ内3位となった場合でも、アジア最終予選の別組3位とのアジア・プレーオフに勝利し、北中米カリブ海予選4位の国との大陸間プレーオフを勝ち上がればロシアへの道はつながる。だが、最終予選でグループ2位以上に入るよりも厳しく、難しい戦いになるためそれは避けたい。

 日本代表と同グループには、オーストラリア、サウジアラビア、UAE(アラブ首長国連邦)、イラク、タイが顔を揃える。現在の日本代表は、前回大会の予選を経験したメンバーが多いので、"普段通り"の実力を発揮できれば、間違いなく上位2カ国に入れるはずだ。

  しかし、"普段通り"が難しく、何が起きるかわからないのが最終予選でもある。日本代表は94年アメリカ大会予選の「ドーハの悲劇」で、初出場を手中にし かけながら涙をのんだ。また、94年アメリカ大会予選でのフランスや、2002年日韓大会予選でのオランダのように、本大会への出場が有力視されていた チームでさえ、歯車がひとつ狂ったことによって予選敗退の憂き目に遭った歴史があることを忘れるべきではない。

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