J2復帰したばかりで堂々2位。町田ゼルビアの強さは「本物」か (2ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by Getty Images

 その答えを探るためのヒントとなるのが、ジェフユナイテッド千葉・関塚隆監督のコメントである。4月17日に行なわれたJ2第8節で町田と対戦した千葉は、試合終了間際の同点ゴールで1-1の引き分けに持ち込んだが、その試合後、関塚監督は次のように語っている。

「町田は昨季J3を勝ち上がり、今も勢いを持続している。やることがはっきりしているので選手が全力でプレーでき、チームとして戦える。また、昨季の金沢もそうだったが、(昇格1年目のため)実際に当たってみないとどういうタイプのチームなのかわからず、対戦相手は対応策に苦慮している」

 昇格1年目のクラブは、単純に考えれば相対的な力は劣るはずである。だが、裏を返せば、無欲で試合に臨める分、思い切ってすべての力を発揮できる。その一方で対戦相手にとっては未知の部分も多く、手探り状態で戦わなければならない。結果として、上のカテゴリーに昇格してきた勢いに乗る相手に、しばしば飲み込まれてしまうのだろう。

 千葉にしても、後半ロスタイムにFWオナイウ阿道のヘディングシュートでどうにか追いついたものの、あわや町田に6連勝を許すところだったのだ。劇的な同点ゴールも、町田の勢いを完全に止めるまでには至らなかった。

 こうなると、町田旋風がどこまで勢力を拡大するのか、つまりはこれから先、どんな結果を残すのかが気になるところである。

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