J1復帰に光。清水エスパルス「きつい練習」で地獄のJ2に備える (2ページ目)
J1昇格という最大目標の達成へ、新指揮官の小林監督も早速厳しい練習を選手たちに課した。まずは、クラブ初となる始動日から4泊5日のミニキャンプを実施。宿舎となるホテルと練習場を連日バスで往復し、チーム全員が寝食をともにすることで、主にスタッフと選手間とのコミュニケーションを深めることが目的だったが、その狙いどおり、それぞれの距離は短期間で確実に縮まった。
さらにその間、午前と午後の2部練習を毎日行なった。午前は、体力強化を図ってのランニングを中心としたフィジカルメニューを消化。午後は、ボールを使った実践的な練習に終始した。一日、十数kmは走っている計算で、一部の選手からは「厳しい」といった声も漏れたが、現状維持では年々熾烈さを増しているJ2の争いからも抜け出せない、ということを選手たちはよく自覚している。FW鄭大世が言う。
「自分たちは昨季、J1からJ2に降格したチーム。ここからは、どんな練習にも前向きに取り組んでいかなければ、J1に昇格はできない」
ミニキャンプが終わっても、ハードな練習は続いた。その意図を小林監督が改めて説明する。
「プロの選手として、90分間走る体力は、あって当然。体が動くことで、(試合終盤での)プレーの選択肢も広がってくる」
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