サッカー五輪世代で「リオ経由ロシア行き」を実現できる選手は誰か?
リオ五輪へ向けて強化を続ける五輪代表チームphoto by Getty Images U--23日本代表はアジア最終予選で3枠しかないリオデジャネイロ五輪の出場権を獲得したが、彼らは本当によく頑張ってくれた。
大会前は、1996年から続く五輪連続出場が途絶えるのでは、と不安視する向きもあったが、そんな見方を覆しての優勝。最高の結果を残した。グループリーグ3試合、決勝トーナメント3試合を通じて、どの試合でもU-23日本代表が走り負けなかったことが結果につながったといえる。
さらに、選手たちが開き直ったことも大きいだろう。大会前の五輪出場権を危ぶむ声は、選手たちにも届いていたはずだ。しかし、グループリーグ初戦の北朝鮮戦で、薄氷を踏む思いを何度も味わいながらも勝利をつかんだ。
この年代の選手たちは、短期間で急激に成長することがあるが、今回の大会がまさにそれだったように感じる。
リオ世代の選手たちは、「谷間世代」と言われているが、過去の五輪世代と比べて特別劣っているわけではない。彼らが「谷間」と言われているのは、過去にU-20W杯などの国際大会に出場できなかったことや、Jリーグでレギュラーを獲得している選手が少ないことが理由にあるだろう。
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著者プロフィール
福田正博 (ふくだ・まさひろ)
1966年12月27日生まれ。神奈川県出身。中央大学卒業後、1989年に三菱(現浦和レッズ)に入団。Jリーグスタート時から浦和の中心選手として活躍した「ミスター・レッズ」。1995年に50試合で32ゴールを挙げ、日本人初のJリーグ得点王。Jリーグ通算228試合、93得点。日本代表では、45試合で9ゴールを記録。2002年に現役引退後、解説者として各種メディアで活動。2008~10年は浦和のコーチも務めている。