2015.12.07

毎年主力が抜けても、なぜサンフレッチェは3度も優勝できたのか

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 広島の夜に歓喜が弾けた。

 J1年間王者の座をかけて争われたJリーグチャンピオンシップ(CS)決勝は、第1戦で3-2と勝利していたサンフレッチェ広島が、第2戦を1-1と手堅く引き分け。2戦合計1勝1分けでガンバ大阪を下し、2年ぶり3度目のJ1優勝を果たした。

ガンバ大阪とのチャンピオンシップを制して、3度目のJ王者に輝いたサンフレッチェ広島 11年ぶりに2ステージ制が採用され、どこか焦点が定まりにくかった今季J1も、シーズン全体を通して見れば、J1優勝にふさわしい、最も安定した戦いぶりを見せたのは、広島だった。CSはどちらに転ぶかわからない一発勝負の怖さはあったが、広島は勝つべくして勝ったと言っていい。

 今季の広島はファーストステージこそ、無敗優勝を遂げた浦和レッズの後塵を拝したものの(3位)、着実に調子を上げてセカンドステージは優勝。それと同時に、年間勝ち点でも浦和を競り落とし、トップでリーグ戦を終えた。

 今季から新たな形でスタートしたCSでは、ガンバの抵抗に苦しみながらも粘り強く戦い、最後はFW浅野拓磨のゴールで優勝を手繰り寄せた。一戦一戦の勝負は紙一重の差でも、長いリーグ戦ではそれが積み重なり、大きな差となって表れる。つまりは、これが年間勝ち点1位と3位との差なのだろう。

 この優勝で、広島は最近4年で3度の優勝を果たしたことになる。決して潤沢な資金があるとは言えない地方のクラブにして、この成績は驚異的である。