遠藤保仁「実は、嫁には本当に感謝しているよ」 (6ページ目)

  • 佐藤俊●取材・文 text by Sato Shun
  • 牛島寿人●撮影 photo by Ushijima Hisato

「リバプールだね。マンチェスター・ユナイテッドとかアーセナルは、どちらかというと戦略的には国外に向いている。それに比べてリバプールは、第一に地元を大事にしていて、国内に熱狂的なファンが多い。選手も、普通はジェラードぐらいの選手になれば、他の強豪クラブに引き抜かれたりすると思うんだけど、『このチームが好きだから残る』とか言って出ていかないでしょ。そういうのがいいよね。ガンバも、まずは大阪で、そして国内に熱狂的なファンを増やしていって、国内基盤を固めたら海外に進出していく。そのためにも、常に結果を出していくことが大事。国内で勝てないようなクラブでは、海外に出て行っても成功しないんでね」

 チームとしての最大の目標は、ACL制覇を含めた四冠達成だろうが、遠藤個人には具体的な目標があるのだろうか。

「個人的には、特にないね。15点取るとか、全試合にフルタイムで出場するとか、個人的な数字に対しては欲がないんで。大事なことは、試合に出て何をするか、でしょ。全部の試合に出場しても、まったく活躍できないのであれば、何の意味もない。試合に出て、チームの勝利に貢献する。そうして、ひとつでも多くタイトルを獲る。それだけ、だね。タイトルへの欲は、すごくあるんで」

 遠藤にとって、昨季の三冠獲得はサッカー人生のピークでもなく、キャリアハイでもないようだ。「まだまだ、やりますよ」と、タイトル獲得へ一段と貪欲な姿勢を見せるだけに、もしかすると昨季以上の大仕事をやり遂げるかもしれない。

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