首位決戦で大宮を撃破。広島が見せた「常勝軍団の資質」 (2ページ目)
ところが、実際に今回の対戦を迎えたときには、「いい位置につける」どころか、大宮に勝ち点で並び、得失点差で首位に立っていた。佐藤は、「あのときは、首位の大宮と上位対決できるような位置にいないといけないな、と思っていた。(今回対戦するときに)自分たちが上にいるとは想像できなかった」と語る。
前回の対戦後、広島が順調に勝ち点を積み上げる一方で、大宮は3勝3敗1分けと失速。勝ち点では並んでいても、勢いの差は明らかだった。佐藤は言う。
「(コンフェデレーションズカップ開催期間の)長い中断が明けた4連戦で4連勝できたことが大きかった。実際、(大宮との)順位もそこで入れ替わったわけだし。難しい試合もあったけど、勝負強くなったかなっていうのは少し感じる」
佐藤が語るように、確かに広島は常に主導権を握り、思い通りに試合を進めて勝ち点を積み重ねてきたわけではない。
今回の大宮戦にしても、後方でボールを回すばかりで攻めあぐみ、思うように攻撃を組み立てられない場面が少なくなかった。佐藤も、「ボールを奪っても前に行く力がなかったり、特に後半は、後ろから攻撃に出ていく推進力が足りなかった」と振り返る。
にもかかわらず、90分が終わって見れば、しっかりと勝ち切っている。そんな強さが、今の広島にはある。佐藤が続ける。
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