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【Jリーグ】天皇杯でも優勝。J2王者FC東京がJ1で躍進する可能性 (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio


 天皇杯優勝という大きな手土産を携えて、今年からJ1に復帰することになったFC東京。

 となると、次は当然、J1での活躍が期待される。このところ、サンフレッチェ広島(4位)、セレッソ大阪(3位)、柏レイソル(優勝)と、3年続けてJ2から昇格したクラブが昇格1年目に大躍進を遂げている。過去の実績を考えれば、FC東京がこれに続く可能性はかなり高い。

 実際、東京と過去の3クラブとの間には、いくつかの共通点がある。まずは、圧倒的な勝ち点差でJ2優勝を果たしたこと。そして、そもそもJ2にはふさわしくないほどの戦力を有していたこと。さらには、J2で自らの戦い方を確立していったことなどが挙げられる。

 大熊清・FC東京監督は、「ただJ1に昇格するのではなく、強くなってJ1に戻ることが目標だった」と話していたが、天皇杯を見る限り、その目標は達成されていると考えていいだろう。J1勢を相手にしても格下感はまったくなく、主導権を握って試合を進める様は、むしろどちらがJ1かと言いたくなるほどだった。

 積極的に前でボールを奪う守備と、ピッチを横に広く使った攻撃は間違いなくFC東京の特徴であり、J1を戦い抜くうえでも十分な武器となる。FC東京は、確かに「強いチーム」になって帰ってきている。

 ただし、FC東京には、前記した3クラブとの決定的な違いもある。

 天皇杯優勝によって、今年のAFCチャンピオンズリーグ出場が決まったことである。大熊清監督は「選手のレベルアップのために、アジアに連れて行きたい。それが自分の夢だった」と話していたが、その夢の実現が、リーグ戦を戦ううえでは大きな負担になることは間違いない。

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