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【ワールドカップ】サッカー日本代表の10代を「育成の名将」が振り返る 「鈴木彩艶は17歳でA代表に招集しようと......」 (2ページ目)

  • 戸塚 啓●取材・文 text by Kei Totsuka

【レギュラーじゃない選手をなぜ?】

 中村とともに評価を上げたのが、GK鈴木彩艶(パルマ)である。彼もまた、森山監督の薫陶を受けたひとりだ。

「今回のワールドカップは、彼がいなかったらもっと苦戦していたのではないでしょうか。何度も決定機を防いだり、高さに対する安定感をもたらしてくれました。

 ビルドアップでも、得点につながるような落ち着いたキックを見せてくれました。相手を引きつけて、すっとフィードしたり。もともとキックのパンチ力はあるので、飛ばす時にはしっかり飛ばせる選手です。選手としての評価を、かなり上げるような大会だったと思います」

 鈴木はU-17ワールドカップに2度出場している。一度目は2017年大会で、チーム最年少タイの15歳でメンバー入りした(当時・浦和レッズジュニアユース)。

「ユースチームでも試合に出ていない立場で、所属チームからは『レギュラーじゃない選手をなぜ選ぶんですか』と苦言をいただいたこともありました」

 それでも選んだのは、もちろん理由がある。

「将来の日本を担うポテンシャルがあるのは間違いなかった。そのポテンシャルを自分で積み上げていく、努力の継続ができる選手でした。選手が成長していくためには人間性、キャラクターがとてつもなく重要だと思いますが、彼はかなり高いレベルでそういうメンタリティを備えていました」

 2017年大会の鈴木は、スタメンの谷晃生、谷と同学年の梅田透吾(当時・清水エスパルスユース/現・清水エスパルス)に次ぐ第3GKの位置づけだった。ピッチに立つことはなかったものの、チームの一員として必要な振る舞いを続けていった。

「練習の準備とか片づけを率先してやったり、年下だったからというのはあるかもしれませんが、目配り、気配りのできる選手でした。ピッチの内外を問わずに、チームのため、自分を伸ばすための行動を、しっかり選択できる選手でした」

 2019年のU-17ワールドカップでは、正GKとしてピッチに立った。U-17ワールドカップに先駆けて開催されたU-20ワールドカップにも、最年少の16歳で選出されている。

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