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サッカー日本代表のオランダ戦で上回った中盤の優位性 鎌田大地がデ・ヨングより高評価の理由 (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Yoshiyuki Komiya

【安定した中盤が日本の好成績に不可欠】

 13分、CKの流れからボールを受けた鎌田は、左サイドで絶妙なタイミングを作って、中村、久保、谷口彰悟、前田らとコンビネーションの起点になった。タイミングをずらしたキックやコントロールは達人の域にある。44分、鎌田は低い位置から上田の動き出しにボールを合わせた。時間、空間を演算し、情報処理して出したようなパスで、タイミングも精度も完璧だった。

 特筆すべきは、鎌田が無理にグラウンダーのパスで引っかかるアクシデントを避けていた点だろう。相手の頭を超すようなパスを出すことで、カウンターのリスクをヘッジ。実戦的な選択だった。

 そこで思い出したのは、web Sportivaのご意見番で、久保建英が所属するレアル・ソシエダ(以下ラ・レアル)で20年近くスポーツダイレクターなどさまざまな職務を担ってきたミケル・エチャリが鎌田について端的に語っていたことだった。

「鎌田大地はトップ下の才覚も持っているが、ボランチのほうがいい」

 エチャリはそう断言し、ほとんど瞬時に特性を見抜いていた。

「鎌田は常にボールを受けることを好み、それによって自らがリズムに乗り、チームもリズムに乗ることができる。左のボランチで上下動を重ねながら、攻撃のタクトを振り、最大限の力を発揮できる。プレーメイカーが天職の選手だ。トップ下で決定的な仕事を増やすのもひとつだが、彼はボールをほしがって下がる。スタートポジションを左ボランチにすることで攻め上がるほうが効率的で、ペナルティスポット辺りにクロスやパスを呼び込み、シュートするのも得意だ」

 エチャリはその慧眼で、カタールワールドカップの前から鎌田がキーマンになることを予想していた。つい先日はバスク州ギプスコア県(ラ・レアルのあるサン・セバスティアン市のある県)のサッカー施設に『ミケル・エチャリ』という名前が冠せられるセレモニーがあり、ウナイ・エメリ(アストン・ヴィラ監督。久保とはビジャレアル時代に犬猿の仲だった)、シャビ・アロンソ(チェルシー監督)、ミケル・アルテタ(アーセナル監督)、フアン・マヌエル・リージョ(元ヴィッセル神戸監督)など錚々たる名将たちに「わが師」と慕われていたが、その言葉は重い。

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