【サッカー日本代表】U-20ワールドカップ・べスト16止まりの現実 オリンピックにつながる材料は見つかったか (3ページ目)
【プロセスを疑うつもりはないが...】
また、選手たちが「個の力の相手に対し、チーム力の自分たち」と言い続けていたのも気になっていた。
フランスの圧倒的な個の力(実際にはさほど脅威ではなかったが)に相対するのは、自分たちのチーム力だというのはもちろんわかる。だが、守備はそうだとしても、得点のために最後は個のフィニッシュする力が必要だ。その欠如が露呈した試合でもあった。
中盤で攻撃の起点として存在感を発揮したのは、大関友翔(川崎フロンターレ)だった。
「まだ整理できないけど、負けた事実を消化するのに精一杯です」
大関にもゴールのチャンスはあったし、それを決めることはできなかった。
「やっていていい感触はあったけど、ゼロはゼロ。後悔することは何ひとつないけど、これが自分の実力で、今のみんなの実力。しっかり受け止めないといけない」
淡々と噛み締めるように、そう振り返った。
これまでU-20日本代表を率いてきた船越優蔵監督は、うっすら目に涙を溜めた状態で取材に応じた。
「やれることはすべてやったつもりですし、選手たちも準備してくれた。チームとしてはまったく悔いはない。ただ、最後は勝ちきれなかったし、勝たせてあげられなかった。私の勝利への執念が足りなかった。
(「決定力不足?」という質問に対して)まあ、それも含めてサッカーかなと。フランスが我々を上回っていた。執着の次に足りなかったものは、運ですかね。選手たちにも話しましたけど、運も自分たちで引き寄せないといけない。『結局は運かよ』ってなるかもしれないけれど、できる準備は全部やったが結果は出なかった」
つまり、人事を尽くして天命を待つ──状態だった。
もちろん、そのプロセスを疑うつもりなど1ミリもない。だが、執着と運だけではない、次につながる材料を彼らは見つけたのだと信じたい。それこそが、オリンピックやA代表での活躍を誓う選手たちにとって、なによりも大切なもののはずだ。
著者プロフィール
了戒美子 (りょうかい・よしこ)
1975年生まれ、埼玉県出身。2001年サッカー取材を開始し、サッカーW杯は南アフリカ大会から、夏季五輪は北京大会から現地取材。現在はドイツを拠点に、日本人選手を中心に欧州サッカーを取材中。著書『内田篤人 悲痛と希望の3144日』(講談社)。
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