サッカー日本代表に今回も鈴木優磨は招集されず 森保一監督に求めたいもうひとつの「努力」 (2ページ目)
【一度も招集しないのは不自然に見える】
折しも日本はW杯本大会出場をほぼ決めた状態にある。今回はバーレーン、サウジアラビア相手にホームで1勝すればいいのである。森保監督は世界中のどの代表監督より楽な立場にある。大人の対応が求められている。いまこそこれまで選んでこなかった選手を招集するべき時なのだ。
27人中、そうした選手を10人程度加えても大きな影響はない。
今回はいわゆるベストメンバーで臨み、6月に行なわれるオーストラリア戦、インドネシア戦をそうした機会にあてればいいだろうという声もある。7月に韓国で開催される東アジアE-1選手権をそうした場にあてるという考え方もある。実際、これまで東アジアE-1選手権にはJリーガー中心で臨んできた。ただ、日本代表といえば聞こえはいいが、それは事実上のJリーグ選抜だった。これでは選ばれても喜びはない。選手としてのモチベーションはいまひとつ上がらない。任期8年の弊害を解消することはできない。
Jリーグで今季ここまで3得点の鈴木優磨(鹿島アントラーズ) 森保監督が就任した2018年7月、鈴木優磨は22歳だった。鹿島アントラーズでそのシーズン11ゴール10アシストをマークするなど、チームの看板FWとして名を売った。その結果、11月に行なわれた日本代表戦(ベネズエラ戦、キルギス戦)のメンバーに招集された。順風満帆なサッカー人生を歩んでいるかに見えた。ところが直前のACLで負傷。代表招集を辞退した。そこから6年以上、鈴木は森保ジャパンに一度たりとも招集されていない。
筆者の目には不自然に見える。鈴木は今季、Jリーグでは8シーズン目になるが、202試合に出場して66ゴールをマーク。純粋なセンターフォワードタイプではないにもかかわらず、高い数字を残している。左右のウイングもこなせば、ポストプレーもできる。ボールを収めることも、ドリブルで運ぶこともできるまさに多機能型。総合力の高いFWである。ポストプレーヤー不在の森保ジャパンに必要な人材に見えるが、森保監督のお眼鏡にかなっていない。
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