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谷口彰悟がカタール2年目で思い返すフロンターレ時代「嘉人さんと悠さんにはだいぶ鍛えられた」 (2ページ目)

  • text by Harada Daisuke

 その守備がチームのベースとなり、我慢しながら戦い、相手の隙をついてゴールを奪うこともできている。

 美しいサッカーや魅力的なサッカーの定義があるとすれば、手堅く、また我慢強く戦う今季のサッカーは、それとは異なるかもしれない。しかし、昨季以上の結果が出ていることもあり、自分自身も勝利するためには、いろいろな勝ち方や戦い方があることをあらためて知った。

 そして、そうした日本では経験できないサッカーに触れたいという思いが、海外でプレーすることを決意した理由だっただけに、今季は新たな学びを得ている。

 また、昨季と今季とではメンバーも様変わりし、チームに新しく加わった選手たちからも刺激を得ている。

 大きく戦力が変わったのは、助っ人である外国人の選手たちだ。昨季のチームを知る外国人選手は自分だけで、先に紹介したアンドレ・アマロだけでなく、攻撃陣にも3人のブラジル人選手が加わった。

 チアゴ・メンデスはリヨンでプレーしていたMFで、攻撃ではパスで前とうしろをつなぐ役割を担い、守備では高い強度で相手の攻撃の芽を潰してくれる。

 また、攻撃で違いを見出してくれる選手としては、パルメイラスやコリンチャンスでプレーしていたロジャー・ゲデスだろう。DFとDFの間でボールを受けて、瞬時にターンをしてゴール前に侵入していく動きには目を見張るものがあり、うしろから見ていて思わず日本代表で一緒にプレーする(鎌田)大地を想起した。

 さらに最前線にはバレンシアやリーズでプレーしたロドリゴがいて、彼がカウンターからゴールを決めてくれる。

 自分にとって大きな財産になっているのが、今、名前を挙げた選手たちと日々の練習から対面できることだ。

 思い起こすと、川崎フロンターレ時代も、能力や特徴が異なるさまざまなFWと一緒に練習をすることで、自分はDFとして成長させてもらった。

 大学を卒業してプロになったばかりのころ、川崎フロンターレには(大久保)嘉人さんと(小林)悠さんという日本を代表するストライカーがいた。ふたりにはセンターバックとしても、だいぶ鍛えられた。

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