カタール2年目の谷口彰悟、新監督の信頼も勝ち取った「縦を狙ったパスも否定されなくなった」
【連載】
谷口彰悟「30歳を過ぎた僕が今、伝えたいこと」<第10回>
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◆第9回>>代表チーム最年長でも「ガムシャラに、年齢にあらがっていきたい」
いよいよ幕を開けたワールドカップ・アジア2次予選。日本代表に招集された谷口彰悟は、11月16日のミャンマー戦に4バックのCBとして前半45分間出場し、21日のシリア戦にはフル出場を果たした。
ともに5-0の大勝で幸先いいスタートを切るも、その余韻に浸る間もなく、選手たちは所属先のクラブへと帰っていく。谷口もシリア戦の行なわれたサウジアラビアからカタールへと飛んだ。2年目のアル・ラーヤンSCで、谷口はどのように研鑽を積んでいくのか。
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カタールでは「助っ人」の谷口彰悟 photo by 本人提供この記事に関連する写真を見る カタールで迎える2年目のシーズンが始まっている。
アル・ラーヤンSCには昨冬に加入したため、シーズンのスタートを海外で迎えたのは今季が初めてだった。
海外のクラブでは、どのように調整を進め、チーム作りを行なっていくのか──。未経験だった自分としては、海外のクラブならではの工程に、しっかりとアジャストして身体を作っていかなければならないと考えていた。
それでいうと、日本でのシーズン開幕前の過ごし方とは異なり、海外ではトレーニングよりも実戦、すなわちプレシーズンマッチやテストマッチが多かった。
シーズン開幕前から数多くの試合を重ねながらチームを作っていたため、自分の身体と相談しながらコンディションを上げていく作業を行なったが、そうした初めての経験にもうまく適応できたと思っている。
また、昨季との大きな違いを挙げると、アル・ラーヤンSCは今季からレオナルド・ジャルディム監督が率いることになった。自分にとっては海外で迎える初めてのシーズン開幕もさることながら、初めて外国人監督のもとでイチからチームを構築していく過程に携わる好機になった。
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著者プロフィール
原田大輔 (はらだ・だいすけ)
スポーツライター。1977年生まれ、東京都出身。サッカー専門誌『ワールドサッカーグラフィック』の編集長を務めたのち独立。Jリーグを中心に取材し、各クラブのオフィシャルメディアにも寄稿している。主な著書に『愛されて、勝つ 川崎フロンターレ「365日まちクラブ」の作り方』(小学館クリエイティブ)など。