カタール2年目の谷口彰悟、新監督の信頼も勝ち取った「縦を狙ったパスも否定されなくなった」 (4ページ目)
まだまだ流暢に英語を操ることができず、自分の意図をしっかりと伝えられているかどうかがわからないからこそ、ピッチ上ではジェスチャーや態度、もしくは表情で表現することもひとつの手段だと考えている。
そうしたピッチ上での自己主張やプレーの判断、そして効果を、監督も汲み取ってくれているのだろう。以前のように、縦を狙ったパスについても否定されなくなり、僕のプレーを評価してくれるようになった。リーグ戦ではここまで全試合に先発で起用してもらっているのが、その証(あかし)だろう。
自分を主張し、自分の特徴を示し、成功させることで認めてもらう──。言葉だけではなく、態度や行動で示していく過程にも、自分が海外でプレーしていることを強く実感する。
◆第11回につづく>>
【profile】
谷口彰悟(たにぐち・しょうご)
1991年7月15日生まれ、熊本県熊本市出身。大津高→筑波大を経て2014年に川崎フロンターレに正式入団。高い守備能力でスタメンを奪取し、4度のリーグ優勝に貢献する。Jリーグベストイレブンにも4度選出。2015年6月のイラク戦で日本代表デビュー。カタールW杯スペイン戦では日本代表選手・最年長31歳139日でW杯初出場を果たす。2022年末、カタールのアル・ラーヤンSCに完全移籍。ポジション=DF。身長183cm、体重75kg。
著者プロフィール
原田大輔 (はらだ・だいすけ)
スポーツライター。1977年生まれ、東京都出身。サッカー専門誌『ワールドサッカーグラフィック』の編集長を務めたのち独立。Jリーグを中心に取材し、各クラブのオフィシャルメディアにも寄稿している。主な著書に『愛されて、勝つ 川崎フロンターレ「365日まちクラブ」の作り方』(小学館クリエイティブ)など。
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