「鎌田、三笘、久保の揃い踏みが見たい」福田正博が日本代表戦で森保監督に試してほしい組み合わせ、期待する選手たち (3ページ目)
【サイドバックは未招集の選手もチャンスあり】
そのFWでは久しぶりに招集された古橋亨梧(セルティック)が、日本代表でどういうプレーを見せてくれるかも興味深い。今季はスコットランドリーグで得点王を獲得したが、日本代表ではその得点力をいまだ発揮できていない。クラブでの存在感を日本代表で発揮できていない点では鎌田と似通うものの、決定的な違いがある。
フランクフルトは5大リーグのひとつに数えられるブンデスリーガのクラブで、2021-22シーズンはUEFAヨーロッパリーグでも優勝した。一方のセルティックのいるスコットランドリーグは、ヨーロッパでの格付けは5大リーグよりも落ちる。
「ゴールを奪うことは、どんな相手であっても難しい」とはいえ、古橋が所属するセルティックはそのリーグで圧倒的な強者。古橋が決めたリーグ戦でのゴールのほとんどは、格下から奪ったものというのを念頭におかなければならないだろう。
その理由は、日本代表の戦い方がリーグ戦でのセルティックと同じようにはならないからだ。対戦相手の実力がそれほど高くないこの6月シリーズでは、セルティックのように押し込む展開になるかもしれないが、次回のW杯を見据えれば、それはレアケースだろう。
これまでの古橋が日本代表で結果を残せなかったのは、ポジションの問題というよりは、そこが大きく関係している気がする。それだけに、6月シリーズで古橋が日本代表で生き残るアピールをどう見せるのか。これまでと違った古橋の姿を見せてもらいたい。
DF陣に目を向けると、板倉滉(ボルシアMG)、伊藤洋輝(シュツットガルト)がいて、W杯以来の日本代表招集となる谷口彰悟(アル・ラーヤン)がメンバーに入った。センターバック(CB)陣は冨安健洋(アーセナル)を故障で欠くものの、不安はない。
ただ、4バックで戦う場合の両サイドバック(SB)には、右SBに菅原由勢(AZ)、左SBに森下龍矢(名古屋グランパス)が予想されるが、ここはテスト色が濃いと言える。3月シリーズで招集された選手や、まだ未招集の選手にもチャンスは大いにあると見ていい。さらに言えば、CBでここから新たに頭角を現す選手がいた場合には、冨安をSBに使う手もある。誰がどんなアピールをしてくれるのか楽しみなところだ。
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