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日本代表に旗手怜央と古橋亨梧が選ばれない理由 畑を耕す時期にも森保一監督は優先順位を変えなかった (4ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 森保監督はカタールW杯で出場機会が与えられなかった町野については、「悔しい思いをしたはずだ」とおもんばかったが、旗手や古橋はチャンピオンズリーガーになりながら落選したわけだ。町野とは落胆のレベルが違うだろう。

 ケガでカタールW杯を棒に振った菅原が今回、選出されたのはよかったが、「候補者は今回のメンバーの何倍もいる」と述べた割に、森保監督は自分のなかの優先順位を崩そうとしない。見かけによらず、頑なな人柄が見て取れる。

 W杯の予選落ちがなさそうな設定が緩いなかで行なわれる今回の代表活動は、自身がつけたその順番を可能な限り疑いながら指揮を執るべきだし、そうした余裕があるはずだ。1期目と同じ調子で選手を選ばないでほしい。26人のメンバー顔ぶれを見て、筆者はあらためてそう思った。

著者プロフィール

  • 杉山茂樹

    杉山茂樹 (すぎやましげき)

    スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2022年カタール大会で11回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。

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