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堂安律「日本がベスト8に進むには『俺の力が必要だ』と思っている」。代表で「絶対的な存在になる」ために足りない武器など語った

  • 高村美砂●取材・文 text by Takamura Misa
  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

堂安律インタビュー(後編)

カタールW杯を経て、さらなる高みを目指す堂安律カタールW杯を経て、さらなる高みを目指す堂安律この記事に関連する写真を見る

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 カタールW杯グループリーグ初戦のドイツ戦、3戦目のスペイン戦で劇的なゴールを決め、日本代表の歴史的な快進撃の一翼を担った堂安律。彼は、そうしたなかで得た手応えを口にする一方で、「改めて現実を突きつけられたW杯でもあった」と振り返る。特にラウンド16のクロアチア戦で先発のピッチに立ちながら、思うような仕事をできなかった事実は、グループステージ以上に彼の心に深く刻まれた。

「クロアチア戦前に、ここで点を取った選手が今大会の日本国民の注目を全部さらっていくと思っていたんです。日本が初めてベスト8に進出するゴールを決められたら、この先ずっと、そのシーンの映像が使われて、日本のサッカーファンの間で語り継がれるだろうな、と。

 だからこそ、『ここで取らなきゃ意味がないぞ』と自分に言い聞かせて臨んだ試合でしたが、自分への期待を裏切る結果になってしまった。その中身として何が足りなかったのか、この先、何を変化させなきゃいけないのかは、まだ整理しきれていないけど、とにかく、自分にがっかりしたというのが正直な気持ちです。

 ましてやPK戦にもつれ込んだ時に、僕はPKを蹴る立場にすらいなかったわけですから。そんな自分がめちゃめちゃ腹立たしかったし、今の自分はまだ、そこまでの選手なんやな、と。

 アルゼンチン代表のメッシなら? フランス代表のエムバペなら、ブラジル代表のネイマールなら? あの場にいないなんてことは絶対にあり得ない。そういうオンリーワンの存在になれなかったという意味でも、あの試合で味わった悔しさは、この先も一生忘れられないと思う。そしてそれが、僕の4年後に向けたスタートだと思っています」

 実は、クロアチア戦から約1カ月が経とうとしている今も、堂安は日本代表として戦った4試合をフルで見返すことはしていない。ドイツに戻る機内で初めてそれを映像で確認し、チームに合流するつもりだという。それもあっての「まだ整理しきれていない」だが、現時点でもすでにはっきりしていることは、2つあるという。

「正直、(伊東)純也くん的な、純粋なスピードはほしいところですけど、そこは正直、どれだけ鍛えても生まれ持っての腱の強さとかもあるので、限界があると思うんです。であればこそ、アシストができる、フィニッシュにつながるスルーパスを出せる選手になりたい。

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