堂安律「日本がベスト8に進むには『俺の力が必要だ』と思っている」。代表で「絶対的な存在になる」ために足りない武器など語った (3ページ目)
それらはすべて、彼が以前からことあるごとに口にしてきた「日本の10番を背負える選手」になるため。そのうえで、4年後再び「めっちゃ楽しかった」舞台で戦うため。その過程では、この先の4年間で、戦う場所もステップアップさせていかなければいけないという考えも持ち合わせている。
「W杯前はある意味、単に『10番をつける自分が好きだから』という理由で10番をつけたいと思っていました。でも、W杯を経験した今は、自分が10番をつけるべきだというか。次のW杯で日本がベスト8に進むには、『俺しか日本を背負って立つ人間はいない』『俺の力が必要だ』と本気で思っています。
もちろん、今回のW杯を終えていろんなメディアに出させてもらうなかでも、日本に対する期待も、自分に対する期待も、これまで以上に大きくなっているのは感じていますが、そのプレッシャーを重いとは感じていません。これまで以上に注目してもらいたいし、ダメな時には遠慮なく、批判してもらっていい。それも全部自分の力にして、ここからさらにもう1ランク、2ランク上の選手になりたいと思います。
と同時に、そうした将来を描くのなら、フライブルクで満足しているようでは話にならないというか。もちろん、先ほどお話ししたとおり、一足飛びに成長はできないと理解しているので、まずはフライブルクで継続的な結果を残さなければいけないし、新たな武器も備えなければいけないと思っています。
でも、それを身につけたら、最低でもヨーロッパチャンピオンズリーグ(CL)に常連で出場できるクラスのチームに移籍したい。そうやって、個人が圧倒的に成長を見せないと、CLの常連チームで日本人の堂安律がコンスタントに活躍しているという姿がないと、日本代表としてのベスト8もないと思っています」
そうなれば、かつてPSVに在籍した時のように、ハイレベルな選手たちとしのぎを削ることになる。それが、堂安の前に再び高い壁を築くこともあるだろう。だが、それを乗り越えなければ、プロサッカー選手としての未来もないと覚悟を滲ませる。
「自分がステップアップを図ろうと思えば、PSVに最初に在籍した時以上に苦しむのは目に見えていますし、ともすればこの先の4年間は、自分のサッカー人生で一番高い壁を乗り越えなければいけない時間になると思います。そういう意味では、堂安律というサッカー選手が何者なのか、本当の意味で試される4年間になる。
でも僕は、なんとしてもその壁を乗り越えたい。日本のために、乗り越えなければいけないとも思う。そして、それを乗り越えられるのは、俺しかいない。今は本気でそう思っています」
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