堂安律「日本がベスト8に進むには『俺の力が必要だ』と思っている」。代表で「絶対的な存在になる」ために足りない武器など語った (4ページ目)

  • 高村美砂●取材・文 text by Takamura Misa
  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

 最後に口にした「俺しかいない」という言葉は、3月に発売が予定されている初の著書のタイトルでもある。自身で決めたこの言葉に、彼はどんな思いを込めたのか。

「書籍を出す=成功者のイメージが強いですけど、今回の書籍は、挑戦者である今の自分のありのままを知ってもらう本だと思っています。僕自身の考え方、生き方を共有してください、ここから学んでください、ということではなく『ああ、堂安ってそういうことを考えていたんだ』『そういう人間なんだな』ってことを知ってもらうツールのひとつになったらいいな、と。

 であればこそ、W杯を終えて、素直に頭に浮かんだ『俺しかいない』という言葉をタイトルにしました。俺しかない――そう信じて、新たな挑戦に臨みたいと思います」

 訪れる未来を、理想の姿で戦うために。いや、思い描く理想を遥かに超えていける自分であるために。W杯の熱狂も、興奮も、ここからの日々もすべてを力に変えて、堂安律は世界を驚かせる戦いに挑む。

(おわり)

堂安 律(どうあん・りつ)
1998年6月16日生まれ。兵庫県出身。ドイツのフライブルク所属のMF。2021年東京五輪では日本五輪代表の主軸として奮闘。2022年カタールW杯では、グループリーグ初戦のドイツ戦、3戦目のスペイン戦でゴールを決めて、日本代表の躍進に貢献した。今後も所属クラブや日本代表において、世界の舞台での活躍が期待される日本屈指のアタッカー。

今、夢を追いかけるすべての人へ――。
堂安律、待望の初書籍『俺しかいない』
3月20日発売!

 カタールW杯でドイツ、スペイン相手に劇的弾を叩き込み、日本代表の快進撃をけん引した堂安律。たとえ批判を浴びようとも、大きな壁に怯むことなく、逆境を楽しみ、常に自分を信じ続けることができるのはなぜか――。

 挫折や葛藤を乗り越えて揺るぎない自信を身につけ、W杯という夢舞台で圧倒的な輝きを放つまでの軌跡を克明に収録。“有言実行”で日本サッカーを背負う男が今、思考、心情、哲学のすべてをさらけ出した珠玉の一冊だ。

【発行】集英社
【定価】1650円(税込)
【体裁】四六判・192ページ

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る