伊東純也「自分のすべてを出しきれた感じではない」。クロアチア戦を振り返り、自身のプレーについて語った (3ページ目)
伊東にとって、初めてのW杯はベスト16という結果に終わった。
「今回のW杯で、ドイツ、スペインに勝てたというのは大きいなと思いますけど......。コスタリカに負けて、スペイン戦にメンタル強く(臨むことが)できて。でも、今日は負けたんで。う~ん、やっぱり残念な大会でした。
欲を言えば、ゴールを取りたかったっていうのがありますけど、個人的には(W杯の舞台でも)やれない部分はないと思います。でも、自分のすべてを出しきれた感じではないですね」
目標とする"新しい景色"を見ることはできなかった。アシストはしたが、ゴールを奪うことができなかった。「もっといい位置で仕掛けることが必要」と攻撃面での反省も口にした。
それらは、次回大会までの宿題になる。
「悔しいですね。PKはしょうがないんで、そこにいくまでにしっかりと決めたかったなぁ......。もう1点、取れなかったのがすべてですね。もう悔しい、という気持ちしかないです」
伊東は何度も「悔しい」と口にした。まるで「この悔しさを忘れるな」と自分に言い聞かせているようだった。
【筆者プロフィール】佐藤 俊(さとう・しゅん)
1963年北海道生まれ。青山学院大学経営学部卒業後、出版社を経て1993年にフリーランスに転向。現在はサッカーを中心に陸上(駅伝)、卓球などさまざまなスポーツや、伝統芸能など幅広い分野を取材し、雑誌、WEB、新聞などに寄稿している。著書に「宮本恒靖 学ぶ人」(文藝春秋)、「箱根0区を駆ける者たち」(幻冬舎)、「箱根奪取」(集英社)など多数。
★中村俊輔選手との鼎談全文(合計33ページ)収録★
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「中村憲剛×佐藤寿人 日本サッカー向上委員会」が一冊の本になった!
書籍名は「ケンゴとヒサト サッカー人生以外も役に立つサッカーの話」。
ふたりが願う「日本サッカーのさらなる向上」を実現するため、さまざまなテーマに沿って対談形式で本音をぶつけあう。また、カタールワールドカップ直前企画として「ふたりの思い出のワールドカップこぼれ話」、さらにはふたりが熱望した元日本代表MF中村俊輔選手を招いて豪華な「スペシャル鼎談」も収録。プロとして20年近く現役を続けられたふたりの言葉は、「サッカー以外の人生」にもきっと役に立つ。
<中村憲剛さんからのコメント>
「長く第一線でやれたのには理由があります。その要因を紐解くことは、サッカーだけではなく、おそらくサッカー以外の社会や組織にも当てはまること。その『ヒント』になるようなものが、この本には詰められていると思います」
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【profile】
中村憲剛(なかむら・けんご)
1980年10月31日生まれ、東京都小平市出身。久留米高校から中央大学に進学し、2003年にテスト生として参加していた川崎フロンターレに加入。2020年に現役を引退するまで移籍することなく18年間チームひと筋でプレーし、川崎に3度のJ1優勝(2017年、2018年、2020年)をもたらすなど黄金時代を築く。2016年にはJリーグMVPを受賞。日本代表・通算68試合6得点。ポジション=MF。身長175cm、体重65kg。
佐藤寿人(さとう・ひさと)
1982年3月12日生まれ、埼玉県春日部市出身。兄・勇人とそろってジェフユナイテッド市原(現・千葉)ジュニアユースに入団し、ユースを経て2000年にトップ昇格。その後、セレッソ大阪→ベガルタ仙台でプレーし、2005年から12年間サンフレッチェ広島に在籍。2012年にはJリーグMVPに輝く。2017年に名古屋グランパス、2019年に古巣のジェフ千葉に移籍し、2020年に現役を引退。Jリーグ通算220得点は歴代1位。日本代表・通算31試合4得点。ポジション=FW。身長170cm、体重71kg。
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