藤田譲瑠チマは東京五輪代表の練習参加で衝撃。「海外でやっている選手はこんなに要求するの?」 (4ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 松岡健三郎●撮影 photo by Matsuoka Kenzaburo

「なんか不思議ですね(笑)。でも、アメリカの10番(レイナ)に関しては、対戦した時にはそこまでレベルの差を感じなかったので悔しいとは思わないですけど、自分も早くそういう大舞台でサッカーをしたいな、という気持ちにはなります」

---- 今後の自分自身のキャリアをどう描いていますか。

「25、26歳でプレミア(イングランド・プレミアリーグ)でプレーしたい。そこから逆算して(今後のキャリアを)考えています。プレミアのなかでも、今で言うマンチェスター・シティとかリバプールとか、優勝するようなチームに入るよりも、中位くらいでそういうチームを倒せるチームに入りたいなと思っています」

---- 強いチームをやっつけることに燃えるタイプですか。

「そのほうが楽しいかなと思います(笑)」

---- 最後にひとつ、藤田選手の名前について聞かせてください。「チマ」にはどんな意味があるのですか。

「何回も親から聞いたような気がするんですけど、由来を覚えるのが苦手で(苦笑)。父がクリスチャンなので、それに関連したことだと思いますけど......。自分も不思議だなと思っていて」

---- というと。

「今まで小学校から高校まで、たとえば作文を書くにしても、自分の名前を「譲瑠」と「チマ」の間に空白を入れて書いていたのに、パスポートを見たら(空白なしで)「JOELCHIMA」ってなっているし、自分のなかでもおかしいなって最近気づいて(笑)。漢字とカタカナがくっついているのも不思議だなと思います」

---- パスポートの名前は、自分でそう登録したからでは?

「でも、パスポートを初めて作ったのは中学生の時で、ほとんどの書類を親に書いてもらいました」

---- 親としては、ミドルネームなどのように「譲瑠」と「チマ」を分けて名付けたわけではなかったのではないか、と。

「はい。だから、自分は『譲瑠チマ』っていう(ひとつの)名前なんですよ。プロに入ってから、自分の名前に気づきました。でも、みんな譲瑠って呼ぶので、よくわかんないですね。不思議です(笑)」

【profile】
藤田譲瑠チマ(ふじた・じょえるチマ)
2002年2月16日生まれ、東京都町田市出身。ナイジェリア人の父と日本人の母との間に生まれ、小学生時代は町田大蔵FCでプレー。東京ヴェルディの下部組織で能力を伸ばし、2019年9月にトップチームデビューを果たす。2021年に徳島ヴォルティスへの完全移籍を経て、2022年より横浜F・マリノスに所属。2019年U−17ワールドカップ日本代表メンバー。ポジション=MF。身長174cm、体重74kg。

【写真】藤田譲瑠チマ、斉藤光毅、チェイス・アンリ…パリ五輪での活躍を目指すサッカー日本代表選手たち(11枚)

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