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森保ジャパン2連勝の立役者となった「E-BOX」。そのプラス効果で露わになった欠落点 (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

サウジアラビア戦でも効果的に機能していた遠藤航(写真中央)を中心とした「E-BOX」サウジアラビア戦でも効果的に機能していた遠藤航(写真中央)を中心とした「E-BOX」この記事に関連する写真を見る 特に前半は前線からのプレスがハマらず、サウジアラビアが得意とするサイド攻撃で、自陣深くまで攻め込まれることも少なくなかった。だが、そこから先をやらせなかったのは、中央の守備がうまく機能していたことの証である。サウジアラビアに8本のCKを与えながら、シュートはわずか2本しか打たれてないことも、その事実を裏づけている。

 初の複数得点による2連勝の立役者と言ってもいい「E-BOX」の5人だが、遠藤を除く4人に共通するのは、今回の最終予選で新たに現れた"新戦力"であるということだ。

 1勝2敗で迎えた4戦目のオーストラリア戦で、初めてそろって先発に抜擢された田中と守田が象徴的だが、谷口と板倉にしても、ケガで欠場の吉田麻也と冨安健洋に代わり、今回の中国戦で初めてコンビを組んだ新戦力だった。

 厳密に言えば、オーストラリア戦がA代表デビューだった田中を除くと、他の3人を新戦力と表現するのは正しくないのかもしれない。それでも、従来重用されてきた選手に代わって別の選手が起用されたことでチームが活性化され、逆襲の気運が高まったことに違いはない。

 新戦力かどうかはともかく、選手の入れ替えが沈滞ムードを払拭していることは確かだ。

 今回の板倉や谷口の活躍を見ても、単にバックアッパーの充実につながったというだけではない。

 彼らのセンターバック起用が計算できるとなれば、例えば、冨安を右サイドバックへ回すこともできるだろう。あるいは、左利きと見紛うほどの正確な左足のキックを見せる冨安であれば、左サイドバック起用も面白いかもしれない。

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