大黒将志の人生を変えた一発。「神様、仏様、大黒様」一夜にして国民的ヒーローになった (5ページ目)
当時の最終予選の組み合わせは、日本の他、イラン、バーレーン、北朝鮮の4カ国。そこでホームアンドアウエーの総当たりを行ない、上位2カ国が出場権を獲得できた。大黒曰く、「組み合わせを見た時に、下(の2カ国)になるっていうイメージはまったくなかった」。
「ドーハの悲劇(1994年アメリカ大会予選)とか、ジョホールバル(1998年フランス大会予選)とかの頃は、アジア枠が2とか、3とかやったけど、4やったら、ほぼほぼ行ける。ジョホールバルの時みたいに(グループの)1位しか行けないとなると、すごくプレッシャーがかかると思うんですけど、2位以内に入ればいいわけで。それって普通にやれば、そんなに難しくないことやと思いますけど」
それは、自身の経験からだけの話ではない。現在進行中の最終予選を見ていても、その印象が大きく変わることはない。
「今も、日本が普通にやれば普通に勝てると思うんですけどね。十分いい選手がそろっていますし。うまいだけでもあかんかもしれないけど、そこは戦える選手も置いてバランスを見ながらやれば、何の問題もない。
コンディションがよくて、パフォーマンスがいい選手を並べていけば、アジアのなかでは地力で勝っている。そこで変なことをしなければ、僕は問題ないんじゃないかなと思いますけど......、どう思います?」
(おわり)
大黒将志(おおぐろ・まさし)
1980年5月4日生まれ。大阪府出身。2021年1月に現役引退。現在はガンバ大阪のアカデミーストライカーコーチを務める。2006年W杯ドイツ大会出場。国際Aマッチ出場22試合。5得点。
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