日本代表の招集メンバーはマイナーチェンジ。選ばれないのが不思議なオススメの選手4人 (4ページ目)
高卒ルーキーとしてヴァンフォーレ甲府でデビューした吉田は、積極的な攻撃参加を武器とする鉄砲玉のような左SBとして頭角を現すと、甲府のJ2降格を機に攻撃サッカーを標ぼうするアフシン・ゴトビ監督率いる清水エスパルスに移籍し、攻撃センスをブラッシュアップする。その後はサガン鳥栖に活躍の場を移し、2年目からはフィッカデンティ監督のもとで持ち前のハードなマークで守備能力を向上させ、国内屈指の左SBへと成長を遂げた。現在の名古屋での無双ぶりを見るにつけ、いまこそがキャリアの充実期にあると言っても過言ではない。
年齢は佐々木と同じ31歳で、長友の4歳下。近年の傾向から言っても、決して衰えるような年齢ではない。実際、今シーズンもここまで全31試合でスタメン出場を果たし、86分で途中交代した第23節の横浜FC戦を除けば、すべての試合でフル出場。しかも、ACLでもプレーしているため、唯一欠けていた国際経験もプラスされ、代表の一員としてアジア予選を戦う準備が整ったと言える。
これだけの戦力を一度も試さないのは、まさに宝の持ち腐れ。吉田の代表初招集は、あってしかるべきだと思われる。
荒木遼太郎(鹿島アントラーズ)
浅田真樹氏(スポーツライター)
新型コロナウイルスの感染拡大はサッカー界にもさまざまな形で影響を及ぼしているが、なかでも"甚大な被害"を被ったのが、育成年代の世界大会だ。
今年開催予定だったU-20ワールドカップは中止となり、そのアジア予選を兼ねたアジアユース選手権も合わせて中止が決まった。現在Jリーグでプレーする19、20歳の選手にとって、こうした大会で同年代の世界レベルを実感することが、その後の成長につながるはずだったが、せっかくの貴重な国際経験の場が失われてしまったわけだ。
たとえば、現在日本代表でCBを務める冨安健洋にしても、2017年U-20ワールドカップに出場。海外勢を相手に試合を重ねるごとに成長していく様を見て、その後の成長を大いに期待させたものだ。
しかしながら、こうなってしまった以上、U-20世代を刺激する策がほしいところ。このまま放っておけば、"ロストジェネレーション"などということにもなりかねない。
4 / 5