岩渕真奈「経験したことがない苦しさを味わった」。東京五輪では「攻守でどれだけ自信を持てるかが大事」 (3ページ目)
日本女子サッカーにとって東京五輪は大事な大会になると語った――2019年のワールドカップ決勝トーナメント(ベスト16)のオランダ戦(●1-2)では、チャンスを作りながらもあと一歩のところでゴールを割れずに終わりました。ああいった、重要な局面を迎えていくために必要なことは何でしょうか。
「難しい質問ですね......。結局いい形を作っても"決定力不足"で片づけられちゃうじゃないですか。自分はフォワードだし、シュートを打ったら決めなきゃいけないっていうのは当たり前のことですけど、それ以外にあるかな......。前を見てほしいっていうのに尽きるかな。パスだけをしていても、(相手を)剥がせない場合もあって、逆に個人でゴールに向かえる時もある。やっぱり点を取って勝ちにいきたいですから」
――横じゃなく縦に。前に進めるかが大事なんですね。
「はい。何をするにも自信って必要だと思うんですよ。どれだけ自分たちを信じられるか。2019年のワールドカップの時、初戦でアルゼンチンに引き分けてちょっと自信を失いかけました。だからオリンピックの初戦のカナダ戦は絶対に大事! 初戦までに、攻守においてどれだけ自信を持てるか。やってきたことを信じられるか。そこに尽きる。そこで自分たちを信じることができたら負けても後悔はないと思うんですよ。だからこそ、戦術も含めて『限られた時間のなかでもやってきたよね』って言えるようにしたいです」
――攻撃側でいうと、長谷川唯さんが今年からACミランへ移籍して、どんなプレーをなでしこジャパンに持ち込んでくるかというのも楽しみです。
「彼女が持っているアイデアや技術は好きなので、お互いが絡むことでチャンスの数を増やせる自信はあります。唯がどう思ってるかはわからないですけど(笑)。運動量が多い選手なのでどんどん絡みにきて欲しいなって思ってます」
――自分がけん引して臨むオリンピックは初めてですよね。チームの色を作る立場にいると思いますが、このオリンピックでどんなチームになりたいですか?
「2011年のワールドカップで優勝したなでしこジャパンのように、『誰がどう見てもいいチームだよね』って言ってもらえるようなチームになりたいです。日本女子サッカーは今秋からWEリーグが開幕したり、今後に向けても大事な大会になると思うので、その責任をしっかり背負って女子サッカーのすべてをかけて優勝を目指してがんばりたいと思います!」
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