内田篤人の陰で。引退表明の小林祐三、代表キャップ0という勲章 (3ページ目)
小林は落ち着いた口ぶりで言った。
「当時は絶対に1年で上がらないといけない、というチーム状況で。自分のことよりも、チーム、組織のことを第一に考えるようにはなりました。周りのことを考えすぎることが、海外でプレーする選手たちのように突き抜けるきっかけを失わせたのかもしれません。でも、そうやって組織を重んじる自分がいてこそ、Jリーグでやってこられたのも事実です」
小林は、Jリーグで倦まずたゆまず、試合出場を重ね続けた。365試合、J1のピッチに立ちながら、ひとつも代表キャップがない。それはもはや、ひとつの勲章と言えるかもしれない。
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